2013年5月1日、アポイ岳にて殺人事件が発生。
被害者は藤井大士 25歳 独身。札幌在住の看護師ということである。
妻はおろか彼女の一人もいない寂しい男である。
殺人現場はここ。まさに、ここ!!
アポイ岳稜線上、8合目あたりのお花畑へ向かう分岐地点である。
現場の写真が撮影されている。
それがこれ。
マムシが行き交う岩場で横たわる男。
頭を南に向け、自身のザックを枕のようにし、左側臥位となっている。
死因は『腹痛』によるショックだと思われる。
藤井の名誉のため、腹痛の誘因はここでは伏せておこう。
ご冥福を願う………
笑い話のように語っているが、本当に痛かった。
同行者の不安を助長する愚かな行為であるが、こうするしか他になかったのである。
腹痛を我慢した結果、血圧が一気に低下し、倒れ込むように横たわった。
直接の原因は名誉のため伏せておくが、誘因はおそらく風邪だったと思われる。
山に入る際は本当に自分の体調管理をしなければならないと実感した。看護師が形無しである。
本当に無事に下山できてよかったと思う。
同行者の方には本当にご迷惑をかけました。
申し訳ありませんでした。